プロが使っている道具を学ぼう!
今回はプロトリマーとして10年以上活動しているHug店長が、実際に仕事で使用している道具について解説しようと思います。
皆さんの中にはトリマーさんにシャンプーやトリミングを依頼した時に
お家でもお手入れしてみて下さいね♪
と言われたことはないでしょうか?
私も飼い主さんに、ご自宅でのお手入れを良くお勧めしているので、当店に来店する飼い主さんは結構言われていると思います(笑)
しかし、『一言でお手入れをする』といっても、
どんな道具を用意すればいいの?
使い方が分からない💦
うちの子に必要な道具はどれ?
といった様に、分からないことも多いのではないでしょうか?
しかも、実際に売り場に行っても解説してくれないので、分からないまま不必要な道具を購入してしまうケースについても伺うことがあります。
今回ご紹介する道具は
についてご紹介していきます。
今回の内容を学ぶことで、
●自宅でもお手入れ出来るようになる
●愛犬・愛猫に不必要な道具を買わなくなる
●トリミングの料金を節約できる
などのメリットを享受することが可能になります。
プロ用の道具の解説になりますので、ご自宅でペットのお手入れをしたいと考えている飼い主さんだけではなく、これからプロトリマーになりたい方にも参考になると思います!
それぞれの『道具の特徴』や『道具の使い方』について分かりやすく解説していきますので、是非参考にしてみてください!
トリマーが使用している道具紹介
今回は私たちプロのトリマーが実際に使用している道具の中でも、無いと仕事にならない必須アイテムの中からご家庭でも簡単に使用できる道具について解説していきます!
それぞれ特徴がありますので、ご自身のペットに合った道具を見つけて実践してみましょう!(*^-^*)
1.『スリッカーブラシ』
◆スリッカーブラシの特徴
スリッカーブラシはペットの毛をお手入れするブラシの一つですね。
聞きなれない道具かもしれませんが、プロのトリマーさんはこの『スリッカーブラシ』があれば、全部の犬種がお手入れできるくらい優秀なアイテムです。
ただし、ピンが固い素材になっていますので、力を入れすぎるとケガの原因になってしまうこともありますので、力加減が重要なアイテムですね!
◆スリッカーブラシの使い方
全身のもつれや毛玉をとったり、抜け毛を取り除いたり、全身の毛を整える時に使用します。
道具の使い方の所でも触れましたが、力加減が大切な道具ですので持ち方にコツがいります。
【正しい持ち方】
正しい持ち方は↑の写真のような持ち方になります。
【使い方の特徴】
●親湯と人差し指でつまむように持つ
●毛に対して引くようにブラシをかける
⇒熊手を使うような感じ
●力をあまり入れないで、被毛をかき分けるイメージ
では、逆に間違った使い方についても見てみましょう。
【間違った持ち方】
間違った持ち方が↑の様になります。
上の例は、実際に起こりがちな間違った使い方になります。
上のような使い方をすると、スリッカーブラシのピンが折れてしまったり、ペットのケガにもつながるので絶対に上のような使い方は辞めましょう!
特に心がけて欲しいコツは以下の2つですね。
◆対象の犬種
スリッカーブラシはどんな犬種・猫種であっても使用できます!
例えば、
●柴犬やポメラニアンのような抜け毛が多い子であれば⇒もつれ取り
●プードルやシーズーの様な長毛種であれば⇒毛玉取り
など幅広く使用できます。
トリマーにって必須アイテムであると同時に
このブラシがあれば、ほとんどのお手入れができてしまう凄いアイテムですね!!
◆初心者にオススメのスリッカーブラシ
私たちが使用するスリッカーブラシは先端が針金みたいになっているので、力加減やブラシのかけ方にコツが必要になります。
初めて使用する方の場合は先端が丸くなっているタイプ(ブラシの先にゴムキャップがあるタイプ)もあるので、そちらから使用してみるといいかもしれませんね(*^-^*)
岡野製作所 スリッカーブラシ(先丸 エポキシ樹脂加工)
●先端が尖っていないから、初めてスリッカーブラシを使用する方にオススメ!
●メーカーもプロ用の道具を作っている老舗メーカー
●どんな犬種・猫種でも使用できる!
コチラの商品はスリッカーブラシの先端に丸いキャップが付いているタイプになります。
そのためケガをしにくく、使いやすいので、スリッカーブラシの練習にバッチリです!
注意点としては、ピン先がキャップで丸くなっていると毛玉取りに時間がかかってしまうので、毛玉の予防として使用すると良いですね(*^-^*)
スリッカーには2種類ある?
ペットのお手入れには必須といえる『スリッカーブラシ』ですが、
ブラシの硬さに違いがあり、
●ハードスリッカー
●ソフトスリッカー
の二つが存在します。
◆ハードスリッカーとは
まずハードスリッカーとは、名前の通りハード(硬い)ブラシのスリッカーです。
ピンのブラシが硬く作られており、毛量の多い柴犬やコーギーなど抜け毛が多い犬種に向いている
ブラシになります。
◆ソフトスリッカーとは
では次に『ソフトスリッカー』ですが、ソフト(柔らかい)ブラシのスリッカーになります。
ピンが比較的柔らかく作られていて、よくしなるのでプードルや、シュナウザー、シーズーなど毛が柔らかい犬種などの毛玉取りや、被毛全体のお手入れにおススメです!
トリマーさんたちも比較的ソフトスリッカーを使用していることが多いと思います(*^-^*)
◆どちらのスリッカーがおススメ?
『ハードスリッカー』と『ソフトスリッカー』の二つを説明しましたが、
結局どっちがいいの?
ってなると思います。
ご家庭で本格手にお手入れをするなら断然『ソフトスリッカー』がおススメです!
ソフトスリッカーはブラシが柔らかく使いやすいですし、ケガのリスクも少ないです。
しかし、メーカーさんによってかなり違いがあり、海外製のスリッカーは『ソフトスリッカー』として販売されていても、ハードスリッカー並みに硬かったことがあります💦
様々なスリッカーを試してみた店長としては、
岡野製作所 ソフトスリッカーがおススメです!
岡野製作所 ソフトスリッカー
●ブラシが比較的柔らかいので使いやすい
●耐久性が高く、数年間使用できる
●幅広い犬種・猫種にも使用できる!
ピンの柔らかさも丁度よく、実際に当店でも全スタッフが使用していますが、お店で毎日使用している状態でも2年位は使い続けられるくらい耐久性も高いです!
どのスリッカーを購入するかで悩んでいるなら、とりあえず試す価値のある商品です(*^-^*)
もし顔周りのブラシを行う際には、次に紹介する「ステンレスコーム」がおススメです!
2.『ステンレスコーム』
コームは全身のもつれをとったり、全身の整毛を行う道具ですね。
このアイテムの優秀なところは、圧倒的な使い勝手の良さがあげられます!
例えば、前に挙げた『スリッカーブラシ』の場合だとピンが尖っているので、力加減やブラシの使い方にコツが必要ですが、
『ステンレスコーム』の場合は、基本的に櫛としての役割になるので圧倒的に使いやすいです!
ペットの方も嫌がることが少ないので、こまめにお手入れする時にも向いています。
プロトリマーがコームを使用する目的としては
●トリミング(毛のカット)の時に立毛を行って毛の長さを確認する
●毛玉やもつれのチェック
●スリッカーを入れにくい顔部分のブラッシング
これらを目的として使用することが多いです。
K-pro ステンレスコーム
●ステンレス製なので錆びにくい
●高耐久で頑丈!
●顔周りなどデリケートな部分のブラシにオススメ
3.『爪切り』
◆ペット用の爪切りの形状
ペットの爪は丸く伸びる(巻き爪みたいになる)ので、上の様な特殊な形の爪切りを使用します。
爪切りにも様々な形状があり、
●ギロチン式
●ピコック式
●ハサミ式
の3つがありますが、今回は一般的に使用されている「ギロチン式」の紹介です。
「ギロチン式爪切り」は見た目は不思議に見えると思いますし、名前は物騒だったりしますが、とても優秀なアイテムなんです!
◆ギロチン式を使用するメリット
≪ギロチン式爪切りのメリット≫
●ブレにくくて使いやすい
●爪の長さを確認しながらカットできる
●爪を圧迫しにくい
などのメリットがあります。実際に使用すると本当に良く出来ているアイテムだと実感させられます。
個人的に様々な爪切りを使ってきた中で
廣田工具製作所『斬ZAN』
の切れ味が良くて、耐久力もあってオススメです。
【廣田工具製作所】 斬(ZAN)
●ギロチン式なので使いやすい
●他の爪切りに比べて切れ味が良くて神経を圧迫しない
◆深爪に注意
犬や猫の爪を見ると、一見とても長く見えますが、爪の中には神経や血管が内包されています。
爪切りの時に切りすぎてしまうと、血管を切ってしまい出血してしまう場合がありますので、切る時は先端の尖っている所だけを切るようにすると良いですね♪
4.もしもの時に備えて『止血剤』
爪切りと合わせてオススメなのが
文永堂薬品『クイックストップ』
という止血剤がおススメです!
【文栄堂薬品】クイックストップ
●爪切りで失敗して、出血した時もすぐに止血することが出来る!
これは爪切りの際に深爪で出血した時などに使用する止血剤になります。
爪切りを失敗した時は、血管を傷つけてしまっている可能性が高いので、出血量が多く、血が止まるまで時間がかかることが多いです。
出血していると見ていて心配になりますし、部屋中が血まみれになってしまうこともあります💦
そんな緊急時に、こちらの商品(クイックストップ)を出血個所に塗布することで応急処置が可能となります。
中には↓の様に黄色い粉が入っています。
この黄色い粉を出血個所に塗布することで止血が可能です。
しかし、あまりに深く切りすぎた場合は出血量が多くて、止血剤が効きにくいことがあるので
なるべく動物病院や、トリマーさんにお願いすると良いですね。
5.おススメの爪やすり
実際にペット用の爪切りでカットすると、まっすぐな断面になってしまい。
断面の端が尖ってしまうことがあります。
プロのトリマーであれば、爪切りだけで丸くするようにカットすることは可能ですが、爪切りの構造上、切りにくい箇所もあるので、一緒に爪ヤスリを用意しておくことをおススメします!
私が使用してきた爪やすりの中で本当にオススメなのが、
『サファイヤ 爪ヤスリ』
が圧倒的におススメです!
サファイア 爪ヤスリ
●特徴的な U字状の形状のため滑りにくく削りやすい
●一般的な線状、波目状とは異なる人造サファイヤ粒子を特殊刃物銅に電着したヤスリ
●ヤスリの目が細かいので、とても滑らかな断面になる
爪ヤスリと聞くと平面な板状のものを想像する方が多いと思いますし、トリマーさんでも専門学校で実際に使用していたのは平面なヤスリである事が多いです。
今回紹介しているサファイヤ爪ヤスリは、ヤスリ部分が少しアーチ状のヤスリになります。
【正面】
【上から】
この様に形はまっすぐですが、ヤスリ部分が少しアーチ状に作られているので、ヤスリをかけていて爪が滑りにくく、しっかりとヤスリをかけることが可能です!
爪切りを嫌がる子であればヤスリだけでも、かなり違いますので爪切りが苦手な子には特におススメです!
ご家庭にはもちろんのこと、まだ平面のヤスリを使用しているトリマーさんにもオススメなので是非使ってみて欲しいです♪
まとめ
他にもおススメの道具は沢山ありますので、そちらについては後日ご紹介いたします!
皆さんも興味がある道具があったらコメント頂けると嬉しいです(*^-^*)
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