どうもプロトリマー10年以上の『Hug店長』です(*^-^*)
上の写真の子は先日私がトリミングしたワンちゃんです!
今回はプロのトリマーさんが
どんな流れでトリミングをしているのかを解説していこうと思います!
の参考になるように丁寧に解説していきますので、
宜しくお願い致します♪
1.今回のワンちゃんについて
①ワンちゃんの紹介
まずは、今回のモデルをしてくれたワンちゃんの紹介ですね♪
名前はムギちゃんといって、犬種はポメラニアンとトイプードルのMIXちゃんになります。
年齢は2歳になりましたが性格は仔犬のままで、トリミング中も「あそぼー♪」ってじゃれついてくれる可愛いワンちゃんです!
当店でのトリミングはおよそ4カ月ぶりで、全体的にもつれや毛玉があったので、それらを取りながらのトリミングでした💦
毛玉やもつれがあるとトリミングが出来ないので、まずはそれらの毛玉を取ってからトリミングになります。
新人の頃は毛玉を取るだけで時間がかかってしまうと思いますが、なるべく時間をかけないでトリミングするためのコツも解説していきますね。
②今回のトリミングの内容
【今回のトリミングの内容】
という注文内容でした。
お客様のニーズにちゃんと答えられるように、受付は丁寧に行いましょう!
2.Hug店長のトリミングの流れ
トリマーさんによってトリミングの流れは違ってきますので、今回の私と同じ流れでなくても全然問題ありません!
実際に自分でトリミングしてみてやり易い手順を見つければ良いと思いますので、参考程度に見てもらえたら嬉しいです(*^-^*)
①サラっとバリカン
上の写真は、シャンプー前に全体的にバリカンを入れた後の写真です。
顔にはバリカンを入れないので、可愛いお顔は見えませんが、身体に関しては少しスッキリした感じは分かるでしょうか?
一応カット前の写真は↓です。
バリカンをキレイに入れるためには被毛がキレイじゃないと、バリカンでしっかりカットすることは出来ません!
じゃあ、何でシャンプー前にバリカン入れるの?
という疑問は当然あると思いますが、
では、どうしてシャンプー前にバリカンを入れるのかというと!?
『シャンプーの時間』と、『ドライヤーの時間』を短縮するためです!!
被毛の量が多いと、身体全体を洗ったり、乾かすのに手間と時間を取られます💦
なんやかんやで、トリマーさんは時間に追われる仕事だったりします。
お客様に仕上がり時間を伝えて、その時間内に仕上げなくてはいけないので
ということを意識しないと、時間内でキレイに仕上げることが大変になるばかりではなく。
トリミングという仕事を辛いものにしてしまう可能性があります。
トリミングに時間がかかってしまうと、
●体力的につらい
●やろうと思っていた仕事が出来ない
●ペットにも負担をかけてしまう
など多くの問題を抱えてしまいます。
その点、シャンプー前に軽くバリカンを入れることで、身体全体の毛量を落とせるので
●シャンプーの時間も短縮され
●ドライヤーの時間も短縮され
●シャンプー液がより皮膚に浸透しやすくなる
というメリットを得ることが出来ます!!
シャンプー前にバリカンを入れる時のコツが一つだけ言うなら
ですね。
前に言ったように、バリカンは被毛がキレイじゃないとちゃんとカットすることが出来ないので、時間をかけたとしてもシャンプー後にまたバリカンを入れないとキレイに仕上げることが出来ません!
ですので、時間をかけずに、軽めに、全体にサラっと!バリカンを入れるといいと思います(^^♪
使用しているバリカン その1
上の写真は海外のサイトからお借りしたものなので、私自身はこんなに種類を持っていません(笑)
しかし、実際にバリカンといってもメーカーさんが沢山あるのでどれを買っていいのか分からないという方もいると思います。
私が使用しているのは主に二つです。
【清水電気工業㈱ スピーディク(グラシア)】
このバリカンはトリマーだけではなく、人間の美容師さんでも利用されていたりします!
このバリカンの良い所は
の二点ですね!
仕事で毎日使用していると、定期的に刃の切れ味が悪くなってしまいます。
その際に、メンテナンスをして使用していくのですが、メンテナンスしても切れ味が戻らない場合は研ぎに出したり、替え刃を再度購入して使用します。本体はそのまま使用出来るのはコスト的にも助かりますね!
【スピーディク替刃】
このバリカンはプロ様になりますので、
ということがなければ、
家庭用の安いバリカンで大丈夫だと思います(^^♪
家庭用だとバリカンの刃と本体が一体化している代わりに、アタッチメントと呼ばれる外付けのコームがついているものが主流になります。
お値段はおよそ5,000円位とお安くなっている代わりに、切れ味が悪くなったら本体ごと交換しなくてはいけないのがデメリットになりますね💦
使用しているバリカン その2
先ほど紹介したバリカンは、身体全体のカットに使うバリカンになりますが、もう一つのバリカンは部分的なカットに使用している言わば「ミニバリカン」になります(*^-^*)
こちらのバリカンは、
などの部分的なトリミングに優れたバリカンです。
バリカンのスペックは
となっております。
ご家庭のお手入れにもおススメなので、室内のフローリングで良く滑ってしまう子や、お尻周りにウンチが付きやすい子などのお手入れに試してみてはどうでしょうか?
②シャンプー
毛量を軽くした後はいよいよシャンプーですね!
ご家庭でもペットのシャンプーをしたいという方もいると思いますので、シャンプーの洗い方についても説明していきます!
(1)全体をシャワーで濡らす
まずは、身体全体をシャワーで濡らすことが大切です。
例えば最初にシャンプー液をつけたとしても、シャンプー液は粘度があって意外と浸透しません!
シャンプー液を皮膚に浸透させないとキレイに洗うことが出来ないので、まずは身体全体をシャワーでしっかり湿らせます。
ペットにシャワーをかける時は温度は35〜37℃位がおススメです!
ワンちゃんや猫ちゃんは汗をかけないので、体温を下げることが苦手な生き物です。人間の様に熱いシャワーで洗ってしまうと、慣れない温度でビックリしてしまったり、体温が上がりすぎて体調を崩してしまうこともあります。
人間にとってぬるいと感じる位の温度で洗ってあげましょう!
また、ワンちゃんや猫ちゃんには、肛門腺と呼ばれる分泌器官がありますので、可能であればこの時に絞ってしまいましょう(^^)b
ペットの身体は皮脂で覆われていて中々皮膚までシャワーが浸透しませんので、しっかりと皮膚まで浸透するように念入りにシャワーをかけましょう!
シャワーを使用する時の注意点としては、
ワンちゃんや、猫ちゃんは基本が鼻呼吸になるので、万が一鼻に水が入ってしまうと、呼吸が出来ずにとても苦しい思いをするので、シャンプーが嫌いになってしまい、今後のシャンプーがより一層困難になってしまうこともあります💦
身体などは少し勢いがあっても大丈夫ですが、顔回りなどを流すときは水量を抑えて、鼻にシャワーが入らないように気を付けて流してあげましょう!
もしも自信がない場合は、お店でトリマーさんにお願いするようにしましょう(*^-^*)
(2)シャンプーで洗う
全身をシャワーで濡らした後は、シャンプー液を使用して全身をよく洗います。
シャンプーをする際のコツですが、
と浸透しやすく、泡立ちもよいので洗いやすくなります。
ホームセンターさんで500円位で販売されているものに関しては、そのまま使用しても大丈夫ですが、2,000円位のシャンプーだと濃度が濃くなっていて、浸透しにくかったりします。
しっかり浸透させるために、空きボトルにシャンプー液とぬるま湯を1:1位で薄めておくと使いやすくなると思います。
注意点としては、
ですので人間用のシャンプーを使用してしまうと、ペットに使用してはいけない成分が含まれていたり、刺激が強くて肌荒れや乾燥肌になってしまうことも珍しくありません💦
(3)すすぎ
何より大切なのがシャンプーをした後のすすぎが、超重要です!!
シャンプー液のすすぎが中途半端だと、
●皮膚疾患
●ドライヤーの時間がかかる
●体臭が戻りやすい
などの問題の原因になります。
実際に専門学校などでトリミングの実技を行っていると先生方から
「すすぎを行う時は、シャンプーの時の倍の時間をかけて流すようにしましょう!」
と言われることもあります。
折角キレイにしたくて時間と労力を使って洗ったのに、すすぎが悪かったせいですべてが台無しになったら勿体ないですよね?
すすぎの時に、シャワーをかけていて泡が出ないか?
流していてペットの身体がぬるぬるしないか?
といったように、シャンプー液が残っていないかをしっかり確認して流すようにしましょう!
③ドライヤー&タオルドライ
シャンプーをした後は、ドライヤーで乾かす作業に入るわけですが、その前にも大事な工程があります!
それは『タオルドライ』です!!
タオルで身体を拭くのなんて当たり前じゃん!
という方もいると思いますが、ペットの身体を早く乾かす時はタオルドライがとても重要になってきます。
タオルドライのコツ
一度皆さんに想像してほしいのが、
「もしもテーブルに水をこぼしてしまった場合、①ドライヤーで乾かすのと、②タオルで拭くのでは、どちらが早いと思いますか?」
こんな質問があったら馬鹿にしているのかと思われるかもしれませんが、とても大切な質問です。
答えはもちろん、②のタオルで拭くことですよね!
では、次の質問です
「ペットの身体を早く乾かしたいときに、①ビショビショの状態でドライヤーを使用するのと、②しっかりタオルで拭いた後にドライヤーを使用するのはどちらが早いでしょうか?」
この答えも②のしっかりタオルで拭いてドライヤーを使用するですね(^^♪
ここで一度思い返して欲しいことがあります。
「皆さんがペットをシャンプーした後に、タオルドライはちゃんとしていますか?」
もしも皆さんがシャンプーの後に、ペットの身体をタオルでサラっと拭いているだけだとしたら、ビショビショの状態でドライヤーを使用していることになります。
ドライヤーの前に気を付けたいポイントとしては、
●すすぎの後に身体の水を絞る
⇒足先などは手で軽く握るようにして絞ってあげましょう
●ハンドタオルを2~3枚用意して、水が滴らないくらいしっかり拭く
の二つが大切です!
特にドライヤーがかけにくい、顔周りや、足先や足裏はしっかりタオルで拭いてあげましょう!
ドライヤーのコツ
皆さんはドライヤーをどの様にしてかけていますか?
おそらく、右手でドライヤーをもって左手でペットを抑えているという方が多いのかなと思います。
この方法で問題があるわけではありませんが、もし長毛のワンちゃんをやっているとしたらちゃんと乾かせていないかもしれません!
犬種によりますが、トイプードルやシーズーなどの様に毛量が多く、毛が長いワンちゃんの場合は、ドライヤーだけではなくブラシも一緒に使用してあげないと、根元を乾かすことが出来ないまま『生乾き』の状態で終わらせている可能性があります。
生乾きの状態でいると、
●皮膚疾患
●毛玉・もつれ
●体臭
の原因になってしまうことがあります。
私たちトリマーがペットを乾かす時は、首元にドライヤーを差し込んで両手をフリーにして、
右手にブラシを持って
左手はペットに添えて
乾かしています。
使用しているドライヤー
トリマーだけではなく、美容師さんも使用しているのをよく見かけますが、おススメのドライヤーについてご紹介します。
【テスコム Nobby ヘアードライヤー NB1904】
Nobbyのドライヤーは、一般家庭用のドライヤーと同じように1200wの消費電力ではありますが、風量が段違いに強いので、乾かす時に重宝します!
どうして風量が強いのかというと、一般的な構造のドライヤーは
上の写真の様に後ろの方に吸気口があって、中にある扇風機の羽の様なファンで空気を送り出しますが、
Nobbyのドライヤーは、両サイドの吸気口から空気を取り込んで、水車状の形のファンで送風します。
この構造は風量を強くするだけではなく、私たちトリマーの様に首元にドライヤーを入れて使用する人間にとっては大切な要素になります!
一般のドライヤーの様に後ろに吸気口があるタイプの場合、首元に差し込むと吸気口を塞いでしまって風を送ることが出来なくなります💦
それに比べて両サイドに吸気口を持つNobbyのドライヤーは、首元にいれて使用することで、両手を自由にすることもできるし、風量も確保することが出来ます!
ペット用としてだけではなく、人間用としてもかなり便利なドライヤーなのでぜひ一度試してみてください(^^♪
④耳掃除&爪切り
シャンプーやドライヤーが終わったら、いよいよトリミングに入りますが、その前に耳掃除や爪切りをやっておきましょう!
トリマーさんによって耳掃除や爪切りは、どこの工程で行うのか分かれるところですが、私はシャンプー後に行うことが多いです。
どうしてシャンプー後なの?
という疑問もあると思いますが、もちろん理由はちゃんとあります!
しかし、理由は爪切りと耳掃除で違っているのでそれぞれの理由について説明します!
シャンプー後に爪切りをする理由とは?
トリマーとして働いていると毎日のように爪切りを行います!
私は1日平均3匹位を担当することが多いですが、頭数が多い日は5匹とかを担当することもあります💦
1匹につき前肢分の指10本+後肢の指10本なので、1日5匹担当している場合だと、およそ100本(狼爪の有無による)も爪切りをしている計算になります。
こうして爪切りの本数を数えてみると改めて、すごい切っている感じがしますね(笑)
しかし、こうして毎日切っていても稀に深爪をしてしまうこともあります。
ワンちゃんや猫ちゃんの爪は、爪の中に血管や神経が入っているのである程度の長さを残してカットするのですが、個体によって残す長さや形はバラバラです!
長く残してしまうと、すぐに伸びてしまう原因にもなってしまうので、なるべく短くなるようにカットしているのですが、血管や神経が想定よりも伸びていると結果として『深爪』となってしまうのです!
その際は、当店では『クイックストップ』と呼ばれる止血剤を使用します!
クイックストップは血液と反応して、即座に出血を止めてくれる薬剤です。
止血剤は出血個所を瞬時に止血してくれますが、使用してすぐに濡らしたり刺激を与えてしまうと再度出血を起こしてしまいます。
ですので、例えばシャンプー前に爪切りをしていて深爪をしてしまった場合、止血剤を使用したとしてもシャンプーで濡らしたり、刺激を与えてしまうと再度出血を起こしてしまうので、なるべくシャンプー後にカットしたほうが効率が良いと思います。
しかし、例外として
●久しぶりに爪切りに来た子
●爪が伸び切って尖っている子
●猫ちゃんを担当している場合
はトリマーと、ペットの双方の怪我の予防のためにシャンプー前に爪切りを行う方が安全ですので、真っ先に爪切りから始めましょう!
もしもご家庭で爪切りをしてみたいと思っている方がいたら、止血剤も一緒に用意してあげましょう!
止血剤の仕組みや使い方については↓のリンクを参考にしてください(^^♪
【おススメの爪切り】
私のおススメの爪切りは
『廣田工具製作所の斬(ZAN)』
が圧倒的におススメです!
切れ味もよく、使いやすいので持っていない方は是非お試しください!
道具についての詳細
シャンプー後に耳掃除をする理由とは?
耳掃除をシャンプー後に行う理由は
●耳の汚れが取れやすい
●耳の中の水気をふき取る
の2つが大きな理由になります。
ペットの耳の外側を耳介と呼びますが、次回の汚れは綿棒だけでは取り切れないのでシャンプーの時にしっかりと洗うことが多いです。
しかし、耳の中を洗うと耳の中にお湯が入ってしまうので、そのままにしてしまうと菌が繁殖して外耳炎の原因になってしまいます。
そのためシャンプー後に、耳介や耳穴の水気を綿棒などで取り除くのですが、適度な湿気は耳の中の汚れを浮かしてくれるので耳の汚れが取れやすく、耳中の水気を取り除くことも一緒に行うことが出来ます!
しかし、トイプードルやシュナウザーなどの犬種によっては耳の中に毛が生えている場合があるので、それはシャンプー前に除去しておいた方が掃除やシャンプーが楽になると思います。
耳の中の毛はご家庭では取り除くのが難しいので、トリマーさんや動物病院で取ってもらうようにしましょう(*^-^*)
⑤しっかりバリカン
シャンプーとドライヤーが終わったら、もう残り半分という感じですね(*^-^*)
これから、いよいよトリミングに入ります!
トリマー初心者の方だと、カットの時間がどうしてもかかってしまうという人が多いと思いますので、カットの時間短縮についても説明していきます!
トリミングの時間を短縮するためには?
トリミングの時間をなるべく短縮させるためには、如何にバリカンをキレイに早く入れられるかが大切になります!
一見すると
バリカンなんて簡単そう!
に見えてしまうと思いますが、意外とキレイに入れるのは難しかったりします💦
バリカンも刃物なので取り扱いでは注意が必要で
●怪我をさせない様に気を付けたり
⇒身体のイボや、皮膚の薄いところに注意する
●全体の長さが均一になるように気を付けたり
⇒バリカンの角度に気を付けてカットする
●毛並みに沿って入れたり
⇒毛並みに逆らうと刺激が強かったり、バリカンの跡が付く
と気を付けなくてはいけない要素が一杯なんです!
しかも時間には限りがあるので、これらのことに気を付けながらなるべく早く仕上げないといけません!
また、バリカンの入れ方が中途半端に終わってしまうと、再度バリカンを入れなおしたり、ハサミでカットする箇所が増えてしまうので、なるべくバリカンで全身仕上げるように気を付けられると良いと思います。
例えば、身体は10mmで足はふんわりと仕上げたい場合には、
身体は10mmのバリカンを入れて、足の方に16mmや25mmなどの太めのバリカンで一度取ってしまってから、ハサミで仕上げると早く終わらせることが出来ますね(*^-^*)
バリカンでも使用しているメーカーによっては16mmまでしかない場合があるので、トリマーさんの中には「16mm以上って存在するの??」と疑問に感じている方もいると思いますが、長めに残すバリカンもちゃんと存在します!
例えば、私が使用しているバリカンだと
【FIA シャークライト】
コチラのバリカンはアタッチメント方式となっており、ブレードの交換はせずに、バリカンのブレードにアタッチメントを装着することで長さを調整します。
【シャーク専用アタッチメントコーム】
シャークというバリカンであれば最大で32mmというアタッチメントも対応しているので、ポメラニアンをふんわりと仕上げたりする時にも使用することが出来ます!
ポメラニアンに16mmを入れると意外と短くなってしまうので、全身を鋏でカットするという注文も多くなりがちですが、32mmであればふんわりとしたカットもできますので、トリミングの時間をグッと短縮することが可能です!!
【↓ポメラニアンに32mmを入れた時】
コードレスのタイプもあるのですが、充電式はバッテリーの劣化に伴ってすぐにバッテリーがなくなったり、熱を持ちやすいので、コンセントに問題がなければコード付きの方をおススメします!
もしも、コンセントに余裕がない場合には充電式の方を購入しましょう。
また、バリカンを使用するメリットとしては
●トリミングの時間の短縮
だけではなく、
●トリミングで残した長さを正確にカルテに記載できる!
というメリットもあります。
例えば、「身体の毛を半分カット」と記載したとしても、一体何cm残したのか分からないので、次回以降の受付でお客様に説明が難しくなりますが、
バリカンで仕上げた時に、「身体に32mmバリカン」と記載しておけば、飼い主さんとの受付もスムーズに進めることが出来ます。
飼い主さんとのコミュニケーションの円滑化のためにも、なるべく正確な長さをカルテに記載するようにするといいですね♪
⑥ハサミでカット
バリカンも入れ終わったら、ハサミで全体の仕上げですね(*^-^*)
ハサミでのカットはトリマーさんの本領発揮する場面なので、一番やりがいがある工程ですね!
ハサミでカットする時には、コームと呼ばれる金属製の櫛で身体の毛を起こしてカットするわけですが、意外とコームの入れ方が難しかったりします💦
どうしてコームを入れるの?
という疑問のために答えておくと、
ハサミでキレイにカットするためには、毛の向きを整えておく必要があります。
例えば、毛があっちこっちとボサボサの状態でカットしたとしても、キレイに揃うことはありません💦
そのために、コームで毛の向きを整えながらハサミでカットする訳ですね!
しかし、コームで毛を整える時に、立毛といって毛を起こしながらカットするのですが、立毛をさせすぎると一部の毛が上がりすぎてしまうので、部分的に短くなったり、剥げてしまったりと揃わなくなってしまいます。
コームのコツとしては、
●毛を無理に起こさないで、優しく起こしてあげる
●アウトラインをキレイに整えてから、形を整える
の二つがあります!
これらのコツについて具体的に説明しますね。
優しく毛を起こす
コームで毛を無理やり立毛してしまうと、部分的に短くなってしまいます。
そのため、毛を起こすときは全体的にふんわりと起こすようにコームを入れたほうが形がキレイに仕上がります。
コームで起こす⇒ハサミでカットする⇒同じ個所をコームで起こす⇒ハサミで整える
という様に、繰り返し行うことでカットした断面がキレイに仕上がります。
また、ハサミでキレイに仕上げる時はハサミの向きと、被毛の流れが同じ方向を向くようにカットしてあげるとカットの後が付きにくいので、仕上げる時は注意してやってみましょう(*^-^*)
アウトラインを整えてから、形を整える
ハサミでカットする時は、面を整えることから始めます。
例えば、足をハサミでカットする時は
右側の面⇒左の面⇒後ろ側⇒前側
という様に、面を整えてから形をキレイに整えていきます。
そのために、一時的に足の形が四角い筒の様な形に仕上げることになります。
理想的な円柱形を作る際には、まず四角い円柱を作ってから、角の部分を整えながら円柱形にする感じになります。
しかし、トリミングに慣れない頃は面をキレイに仕上げることも難しいので、いきなり円柱形を作ろうと思っても歪な形に仕上がってしまいます。
キレイな円柱形を作るためには、まずはキレイな面を作ることから意識してカットの技術を磨いていきましょう(*^-^*)
⑦セルフチェック
一通りトリミングが終わったら、全体の見直しを行います!
具体的にチェックするのは
●アウトラインがキレイか?
●切り忘れや、注文間違いがないか?
の2点を重点的にチェックします!
では、セルフチェックのコツについて具体的に説明します!
アウトラインはキレイか?
一生懸命にトリミングして、
やったー!キレイにできたぞ!
と思っても、少し離れてみてみると全体的なシルエットが整っていないことに気づくことも良くあります。
むしろ、セルフチェックをしないことは無い!
とまで言えるほど大切な工程です。
●左右のバランスはどうか?
●顔の形は整っているか?
●シルエットはキレイになったか?
など見直すところは沢山あります!
トリミングに慣れていない頃は、
自分で納得できるまで、時間をかけてカットしたい!!
と思うこともありますが、時間にも体力にも限りがあるので、自分で納得できるまでトリミングするのは難しくもあります。
もしも、まだトリミング技術が発展途中で、トリミングの仕上がりに自信が持てていない方がいるなら、早めに仕上げてセルフチェックに時間を使うことをおススメします。
例えば、トイプードルのトリミングを3時間で仕上げないといけない場合は、トリミング全体を2時間もしくは、2時間半でとりあえず終わらせて時間いっぱいまでセルフチェックを行った方が上達すると思います。
慣れない頃のトリミングは、とにかく余裕がないので全体を切ることに夢中になりがちですが、大切なのは観察することだったりします。
それこそ、左右のバランスだったり、全体のシルエットだったりをチェックしないと仕上がりが良くならないためです。
早めに仕上げて、自分のトリミングを客観的に見ることで自分がどこのカットが苦手で、どこら辺が得意なのかを理解することで、次のトリミングで意識しながらカットすることが出来ます。
早く仕上げること自体が難しい場合には、先輩トリマーさんにも相談したりして、時間の短縮や仕上がりのレベルアップを心がけてみましょう(*^-^*)
切り忘れや、注文間違いはないか?
日々の業務に追われて、余裕が無い時ほど色々とミスを起こしてしまいます💦
飼い主さんに迷惑をかけないためにも、仕上がり後にもう一度トリミングカルテの内容を確認してみましょう!
●ヒゲカットは必要か?
●爪の切残しはないか?
●持ち物に忘れ物が無いか?
などは良く起こるミスの例ですね。
例えば、せっかくトリミングがキレイに仕上がったとしても爪が尖ったまま帰ってきたら飼い主さんに喜んでもらうことは難しいでしょう。
飼い主さんが喜んでくれるように、トリミングの内容のチェックを行い、仕上がりの見直しを行ったり、
返し忘れが無いように、もしも首輪やリードがあったら、カルテにすぐに特徴を書き込んだりして帰りにちゃんと返せるように工夫するなどして、自分たちが働きやすくなるための努力をするようにしましょう!
まとめ
飼い主さんが自分のペットをより一層可愛がって、大切にしてもらうためにも、トリマーの仕事はとても重要だと思っています。
●時間に追われて、毎日が大変だったり
●中々技術が上達しなくて落ち込んだり
●預かったペットをケガさせてしまったり
と大変な思いをしているトリマーさんもいると思いますが、
みんなが辛いと思っている経験は、トリマーをしているみんなも経験をしています!
私もたくさんのペットを担当して、数えきれないほど怪我をさせましたし、その都度飼い主さんたちから叱咤・激励をしてもらいました💦
中には「二度とあなたの顔を見たくないから、二度ときません!」と言われたこともあります。
私自身も新人トリマーの頃は、トリミング技術の上達が遅くて周りの先輩トリマーさん達に沢山の迷惑をかけて、トリミングの教育を受けられないほど見捨てられてしまった経験もあります!
しかし、職場を変えたり、周りのトリマーさんとの接し方を工夫することで働きやすくなることも学ぶことが出来ました!
今では10年以上トリミングをして店長として仕事をしているので、ベテランのトリマーとして認識されていますが、今でももっと上手になりたい!と思って、色々と工夫をしながら楽しくトリミングをさせてもらっています♪
トリマーとして落ちこぼれで、たくさんのトリマーさんや飼い主さんに迷惑をおかけすることもありましたが、続けることで上達するし、上達すると楽しくなってきます。
トリミングを通じて、一人でも多くの飼い主さんが「ペットライフを楽しい♪」と思ってもらえるようにトリマーを続けているので、これからもトリマーとして頑張ります!
この記事で飼い主さんが
私もペットのお手入れをしてみようかな?
って思ってもらえたり、
トリマーとして働いている方が、
自分もトリマーとして頑張るぞ!
って思ってもらえたら嬉しいです♪
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